ナミブレース スタートラインに立つまで

Namib Race 250km

準備を済ませ、レースに参加すべくナミビアへ移動する。
装備チェックの注意点、キャンプの様子なども簡単に記載した。

長時間フライトと入国審査

日本から約35時間かけてナミビアのスワコプムントへ向かう。
正直、聞いただけで疲れる移動時間だ。
少ない海外経験の中でもぶっちぎりの長時間移動である。

シンガポール航空を使い、シンガポール経由でケープタウンを目指す。
シンガポールまで7時間、トランジットを挟んでケープタウンまで更に13時間のフライトだ。
ずっと座りっぱなしで後半は本当に辛かった。

退屈な長時間フライトになるかと思ったが、幸いにもシンガポール航空のエンタメが充実していたため楽しい機内時間を過ごせた。
読書は好きだが、10数時間のフライト中ずっと読書というのもしんどい。

ケープタウンからは定員30名くらいの小さな飛行機でウォルビスベイに向かう。
搭乗者の大半はレース参加者かボランティアで、搭乗待ちの段階で参加者同士既に仲良くなれた。
ここまでくればもう安心。

初めて見る景色に大興奮。アフリカって感じ。

ウォルビスベイ空港に到着後、入国カードを記入し入国審査。
レース装備を背負った一団が並ぶため、入国審査としてはこれまでで一番のザル審査だった。
特に質問されることもなく通過。

税関もテキトウでX線検査装置に荷物を通して終了。
チェックしてる係員すらいない始末。

そんなこんなで無事にナミビア到着した。

スワコプムントへ

ウォルビスベイ空港からスワコプムントへはバスで40分ほど。
大会事務局からバス会社の紹介、事前予約をアナウンスしてくれていたため、特に問題もなく乗車、移動することができた。
他の参加者も同じ行動をするため、迷う心配はないだろう。

集合場所になっているホテルに到着。外観も内装も良い感じ。
カジノが併設されていたため、この一帯ではトップクラスのホテルと思われる。

空港からスワコプムントまでの移動中、砂にまみれた地元民の掘立小屋を見えたが、ここまで露骨に生活の格差があるのかと驚いた。

部屋は2人部屋で希望がなければ事務局がランダムで部屋を割り当てる。
仲間と参加している場合、事前に連絡しておけば部屋割りやテント割に反映してくれるようだ。

私は同じく日本からの参加者と同部屋。言語も考慮してくれたらしい。
例に漏れず、私も英語ができない日本人なので非常に助かる。
スタート前から気疲れしたくないですからね。

その日は同部屋の方と一緒にピザを食べて終了。
レース前最後のまともな食事だ。明日からは簡素なアルファ米での食事がメインとなる。

装備チェック

ホテルの庭で運営スタッフの紹介、ブリーフィングを聞いた後は装備チェックに入る。
ここで弾かれてしまうとレースに参加することができたいため、私含め選手は皆それなりの緊張感を持って臨んでいるように見えた。

チェックは選手一人一人にスタッフが付いて確認していく。
スタッフが必携装備を順に読み上げ、選手はそれらを全て提示する。
普通のトレイルレースだといくつかチェックして完了が多いが、ここでは全てチェックされる。
それだけ過酷な環境なのだろう。

特に細かく見られたのは食料だった。
最低限のカロリーが決められているため、足りているかしっかり計算される。
私は日ごとの食料とカロリーを一表にまとめていたため、食料が入ったジップロックと紙を見せて完了。
当日ドキドキしたくない場合は、事前にまとめておくことをオススメする。

あと、国旗とRacing the Planetのパッチはしっかり袖に縫い付ける必要がある。
そこがテキトウで注意されているランナーも何名かいたようだ。

万が一、忘れ物があってもスーパー、アウトドアショップが町中にあるため、特殊な装備でない限りチェックまでに揃えられるだろう。

いよいよナミブ砂漠へ

午前中いっぱいをかけて装備チェック、昼食を各々取った後、いよいよナミブ砂漠へ移動する。
ランナー120名、ボランティア数十名が大型バスに乗り込み、一時間程度揺られると砂漠の入り口に到着だ。

舗装路がなくなってからはピックアップトラックに選手を乗せて移動する。
私も荷台に乗り込んだが、結構揺れるしスピード出すしでエキサイティングだった。
海外のこういう豪快なところは本当に楽しい。国内じゃしょっ引かれて終わりだ。

ついに最初のキャンプ地に到着。翌朝から250㎞の旅がスタートするのだ。
大きなテントに6人が割り当てられ、一週間のサバイバル生活が始まる。。

私のテントは日本3人、韓国1人、カザフスタンン1人、ロシア1人のアジア、ロシア圏のテントだった。
ロシアの選手とは後々仲良くなるが、屈強な肉体、タトゥー、寡黙な性格、なによりウクライナとの戦争中というのも相まって第一印象はかなり怖かった。

キャンプでは水、お湯が提供される。
水で作ったアルファ米やパスタでカロリー補給としての食事を想像していたが、毎日食事を楽しみにすることが出来そうで一安心。

砂漠を走った後のアルファ米は最高に美味しく食べられそうだ。

出典:Racing The Planet

ここで1つ、レース前夜とレース初日の朝用にスワコプムントで巨大ピザを購入しておくことをオススメする。
レース直前まで腹いっぱい食べることができる。

ホテルでの装備チェックから出発までに2~3時間のゆとりがあるため、そこで購入することができる。
慣れている選手や地元の選手は皆ピザの箱を抱えてキャンプインしていた。
この日の夕飯はピザパーティを傍目に、アルファ米で腹を満たす苦行となった。

広大な砂漠をバックに記念撮影。
当然だが非常に元気な状態。一週間かけてどれくらい疲弊していくのか…。

長年待ち望んでいたレース。何としてでも完走してキレイサッパリ終わりにしたい。

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