砂漠マラソンNamib Race 250km【準備】

Namib Race 250km

2024年4月末にアフリカで行われた砂漠マラソン、Namib Race(ナミブレース)に参加した記録。
今回はレース概要、装備品について。

ナミブレースとは

「砂漠マラソン」というと北アフリカのモロッコで開催されるMarathon des Sables、いわゆるサハラマラソンが有名だが、サハラ以外の砂漠でも似たような砂漠マラソンが開催されている。

そのうちの1つがナミブレース。
南アフリカのナミビア共和国にある世界最古の砂漠、ナミブ砂漠を舞台に250㎞を駆け抜けるレースだ。

ナミブレースは一気に250km走るのではなく、250㎞を6ステージに分け、毎日スタートゴールを繰り返して総合タイムを競うステージレース形式を採用している。

これにより選りすぐりの超ウルトラランナーだけではなく、私のような凡ランナーも参加できるようになっている。

Namib Race | Namib Ultra Marathon | Namibia Trail Race
Namib Race (Namibia), a 250 Km/155-Mile, 6-Stage Ultramarathon, is one of the top 10 toughest ultramarathons in the worl...

レースにかかる総費用は?

レース開催地もぶっ飛んでいるが、レースにかかる費用もぶっ飛んでいる。
下記は私のおおまかな出費。

参加費:US$4,200
    2024.10時点のレートで63万円。私がエントリーしたのはコロナ前で40万円。

航空券代:20~35万円(航空会社により変動)

装備費用:0~20万円(多くは登山用装備で代用可能)

ワクチン代:3~10万円(必須ではありませんが狂犬病、B型肝炎等を念のため)

項目によって若干の変動はあるが、合計で100万円は軽く超えてくる。登山装備がない場合は120~140万円ほどかかるかな。
軽自動車が帰る金額だが、行きたいと思ったら行くしかない。

必要な休暇日数は?

一週間走り続けるレースにもなると、前後の移動を含めれば当然それ以上の休暇が必要になる。
私の計画した日程は以下の通り。

Day1:出国
Day2:ホストタウンに到着
Day3:主催が指定するホテルにチェックイン
Day4:ブリーフィング、装備チェック、砂漠のキャンプへ移動。
Day5~11:レース
Day11:表彰式、アフターパーティ
Day12:解散、帰国フライト
Day13~14:帰国フライト、日本到着

合計14日間かかっている。

普段こんな大型の休暇を取らないのでイメージしづらいが、仕事を前倒しで片付けると約束した上で頭下げればギリギリ取れるレベルだ。
周囲の社員にレースの話をして、面白がってくれたら協力を得られるかもしれない。

高額な費用を出して過酷なレースを走りに行く狂人枠は確定だが、そもそも周囲の目を気にする人はこのレースを目指さないだろう。
私も例にもれず、周囲の目は何も気にしない。むしろ、「こいつは定期的にヤバいレースで遠征する」という印象が付けば、後々動きやすくなるから得だと感じたくらいだ。

ナミビアへのアクセス

そもそもナミビアはどこにあるのか。

出典:Googlemap

世界史で習うケープタウンを擁する南アフリカ共和国の北側に隣接している。
ナミビアの海沿い、スワコプムントという街が今回のレースのホストタウンだった。

スワコプムントまではいくつかルートがあるが、私はシンガポール、ケープタウンを経由して最寄りのウォルビスベイ空港から入った。

航空会社はシンガポール航空、Airlink(南アフリカ航空の子会社)を利用。
フライト時間はトランジット込みで片道35時間程度。価格は往復34万円だ。
今回は長時間フライトの疲労軽減のためLCCではなく、フルサービスキャリアを利用している。

もっと安く済ませるならエチオピア航空のフライトがあるが、他の参加者に聞いたところ、座席シートが壊れていたりとエキサイティングな体験ができるらしい…。
ただ、価格は10万程度は抑えることが出来るだろう。
体力、休暇に余裕があれば選択肢の一つにしてもいいかもしれない。

ウォルビスベイ空港からスワコプムントへの移動はバスを利用。
レース主催者がバス会社を紹介してくれるため、レース参加者がこぞって乗り込む。
空港まで無事に辿り着ければ、スワコプムントへの移動は心配ないだろう。

必要な装備

1) BACKPACK / RUCKSACK バックパック
2) WATERPROOF BAG (35L)  防水バッグ(35リットル)
3) SLEEPING BAG (0°C/32°F) 寝袋
4) HEADLAMP & BACK-UP LIGHT  ヘッドライト2つ
5) RED FLASHING LIGHT 赤点滅ライト
6) KNIFE / MULTI-TOOL  ナイフ/マルチツール
7) WHISTLE  ホイッスル
8) MIRROR ミラー
9) SURVIVAL BIVVY BAG サバイバルヴィヴィバッグ
10) COMPASS  コンパス
11) EATING UTENSIL 食器
12) SUNSCREEN (60 ml/2 fl oz) 日焼け止め
13) LIP SUNSCREEN 日焼け止めリップクリーム
14) MEDICATION 医薬品 7日分
15) BLISTER KIT 救急セット(指定あり)
16) COMPRESSION BANDAGE 包帯
17) SAFETY PINS 安全ピン 10本
18) ALCOHOL GEL (60 ml/2 fl oz) アルコールジェル(60ml)
19) TOILET PAPER / WET WIPES トイレットペーパー/ウェットティッシュ
20) RUNNING SHOES  ランニングシューズ
21) SOCKS  靴下 3足
22) TIGHTS / SHORTS タイツ2枚
23) RUNNING SHIRT ランニングシャツ
24) WARM LONG-SLEEVE TOP  暖かい長袖上着
25) WATERPROOF JACKET 防水ジャケット
26) RAIN PONCHO 雨ガッパ
27) CAP WITH NECK COVER ネックカバー付きキャップ
28) WARM HAT 暖かい帽子
29) GLOVES グローブ
30) SUNGLASSES サングラス
31) NATIONALITY PATCHES  国旗パッチ
32) RACINGTHEPLANET PATCHES レーシングザプラネットパッチ
33) HYDRATION SYSTEM  ハイドレーション(2.5リットル)
34) ELECTROLYTES / SALT TABLETS  電解パウダー/塩タブレット7日分
35) 7-DAY FOOD SUPPLY (14,000 calories minimum) 7日分の食料(最低14,000カロリー)

初日の重量は水込みで12kgほど。
一番重いのは7日分の食料のため日に日に軽くなっていくが、これを背負って砂地を進むのは大変だ。

基本的には普段から使用している登山装備を流用しているが、いくつかは砂漠用に調達したので紹介する。

ゲイター(シューズカバー)

シューズはAltraのLoan Peakを使用しているため、Altraのゲイターを使用した。
「砂漠マラソン シューズ」でググると、レイドライトのゲイターの縫い付け加工が出てくるが、費用が気になるなら足首、シューズのアッパーを覆う簡易カバーでも問題ない。

シューズから砂を出す作業が大変、と思うかもしれないが、太陽で熱せられた砂により尋常じゃない熱がシューズに籠ることになる。
砂が入ろうが、入らなかろうが、日影では必ずシューズ、靴下を脱いで放熱させる必要がある。

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自己粘着性の包帯

あまり馴染みがない包帯だが、救急セットに含まれる必携品だ。
普通の布包帯だと留めるのにテープや金具が必要だが、これは包帯同士を合わせれば固定できる。

砂漠レースに限らず、登山、トレイルランでも応急処置、装備の補修に応用できるため持っておいて損はないだろう。

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スマホの通信状況

結論から言うと、ホテルのWifiがあれば十分だった。

私はahamoを契約しており、海外ローミング許可をしておけば主要国での通信は確保できる。
しかし、ナミビアはahamoの海外ローミング対象から外れていたため、念のため海外ポケットWiFiを契約しておいた。

ところが、スワコプムントでポケットWifiが電波を拾ってくれない。
現地Simを購入するか迷ったが、レース中はどうせ繋がらないということで購入は見送った。

そこまで大きな町ではないので、ホテルのWifiで調べた画面をスクショしておけば買い物、食事は十分できるはずだ。

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