別海アイスマラソンを走った記録

国内トレイルレース

2023年2月、北海道別海町で開催された第1回 別海アイスマラソンに参加してきました。
2025年2月に第3回が開催されるそうなので、検討されている方の参考になれば。

別海アイスマラソンの概要

開催日:2023年2月12日(日) 【参考】第2回は2024年2月11日(日)

場所:北海道別海町 尾岱沼ふれあいキャンプ場付近

カテゴリと参加費:IceSeaMan(42km) 40,000円
         Northan Tri(16㎞)  25,000円
         Ice Tri(4.2㎞)    10,000円

コース:凍った海の上

別海アイスマラソン
寒いからこそ出来ることがある。ここだからこそ出来ることがある。酪農、漁業と自然資産に恵まれた別海町は、北海道らしい広い大地を感じさせてくれる場所。そして冬の間は流氷が押し寄せ、全面が氷つく野付半島という独特の景色が広がる。こんな日本でも稀に...

日本で唯一、凍った海を走れるフルマラソン

コースは聞いてびっくり、凍った野付湾の海の上です。
フルマラソンは氷上に設定された4.2㎞のコースを10周します。

画像は実際にレースを走った際のログです。
今回は氷が薄かったため、安全を取って海岸沿いの4.2kmに変更されましたが、例年通り気温が下がれば沖に向けて三角形となるように4.2㎞のコースが設定されます。

晴れるとこんな感じに斜里岳、知床連山も見ることができます。

別海町へのアクセス

別海町に最寄りの空港、根室中標津空港を利用し、そこからレンタカーで会場入りしました。

初開催の2023年は参加者が各自で足を確保するスタイルでしたが、2024年は中標津町のホテルをオフィシャルホテルとし、そこから前日受付、レース会場へのシャトルバスを出しているようです。

雪道の運転に自信のない方でも参加しやすくなっていますね。
レース後に観光するのであれば、レース翌日にレンタカーでもいいかもしれません。

前日受付とブリーフィング

ゼッケンの受け取りは前日のみとなっており、別海町の施設で行われました。

レースのブリーフィングも同時に行われます。
寒冷地開催のリスクや装備についてお話がありましたが、寒さ対策は参加者に任せられていて「必携装備」というものは設定されていませんでした。
(推奨装備は紹介してくれています。)

ブリーフィング後はトライアスリートの白戸 太朗さん、北極冒険家の荻田 泰永さんの対談講演がありました。
想像もつかない北極での冒険エピソードや寒冷地の装備について、面白い話を聞くことができたので大満足です。

過酷な氷上マラソン

この日の気温は2月にしてはかなり高温で-6~0℃。
-20~-15℃を想定していましたが、かなり暑くなりそうです。

荷物を置けるテントです。
ここに必要な装備、着替えを置いておき、必要であれば1周ごとに着替えや装備の変更をできます。

フルマラソンは参加者43名でカナダやシンガポールからの参加者もいて驚きました。

レース展開はかなりの泥レース。
高温の影響で雪が腐り、一歩踏み出すごとに足が沈みます。
普段通りの低温であれば雪が締まりもっと走りやすくなるそうです。

自分のレース展開は以下

1~3周目
まだ元気なのでエイドでの補給を除いて走り続けました。
3周目から雪面が荒れ始め、バランスが前後左右に崩れるためかなり体力を消耗します。
3周目の途中、頑張らないと完走も危ういということに気付きます。

4~5周目
さらに荒れる雪面。ここからストックを使用します。
左右のブレをストックで支えられるのでかなり助かりました。
雪面が安定しているコースを選択して、足が沈むところは歩き、それ以外はジョグをキープ。

6周目
エイドの補給を怠り、あまり走れませんでした。

7~8周目
補給をしっかり摂って復活。
ジョグ&ウォークでひたすら進んでいきます。
この辺りから周回遅れのランナーが目立ってきます。

9周目
7時間以内に9周目を終えれば、最終周に入れるので最後の力を振り絞って進みます。
とはいっても、かなり消耗しているためラップタイムは50分くらいまで落ちていたと思います。

10周目
完走が確定したのでのんびり楽しんで進むことに。
日差しも出てきてとても幻想的な風景の中歩くことができました。

タイムは7時間21分44秒。
フルマラソンワーストを更新しました。
たぶん、これまで参加したレースの中で一番きつかったです。
完走後、他の選手と感想を共有しましたが、皆して一番きついレースだったと話していました。

43名出走して完走は17名。
完走率39%と厳しいレースとなりました。
大自然の中でやるレースです。
どんな条件でも受け入れて楽しむ心が必要ですね。

アフターパーティ&海鮮朝食

コロナ自粛で大々的なパーティはできませんでしたが、地元の食材を使用したオードブルを皆でいただきました。
参加者全員がステージに上がり、一言ずつ感想を言うスタイルは面白いですね。
同じ苦しいレースを走った仲間と交流が深められて良かったです。
砂漠、南極等で行われるレース経験者も多く、適当に聞くと何かしら面白い話が出てくる変わり者だらけのレースでした。

翌朝はオプションの海鮮朝食の会へ。

オホーツク海で採れた大きいホタテをいただきました。
こんなデカいの初めて食べました。
メチャクチャ美味しかったです。

こちらは参加者に向けて後日発送されたホタテ。
美味すぎて震えます。最高のお土産でした。

レース後も交流や食を楽しめる、唯一無二のイベントでした。
参加して良かったです。

観光

中標津空港周辺だと開陽台が有名ですね。
快晴で遠くまで見渡すことができました。

こちらは斜里岳だったかな?
積雪期は難しいですが、無雪期に一度登ってみたい山です。

開陽台近くの直線道路。
昔、自転車ツーリングで走ったことがありますが、車だと楽チンで良いですね。
スピードの出し過ぎには要注意です。

レース翌日の夕方便で帰京したため時間が取れませんでしたが、調べればもっと沢山見どころがあると思います。
時間に余裕がある方はレンタカー乗り捨て等を利用して、別の空港に向けてドライブも良いと思います。

役に立った装備

ストック

今回のように気温が高く、足元がザラメ雪になった場合、一歩踏み出すごとに左右のバランスを取る必要があるため脚が疲労します。
そんな時、ストックがあれば腕で左右のバランスは取れるので、脚の疲労は軽減されます。
また、推進力にもなってくれるので、走力に自信のない方は持っていくことをお勧めします。

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防水ソックス

防水シューズもありますが、この1レースのために高額なシューズを買うのは勿体ないと思います。
そこで普通のシューズ+防水ソックスをおススメします。
ソックスが濡れなければ足元が異常に冷える、ということは避けられるでしょう。

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